経営者の心得【金銭感覚】
私生活では、金銭感覚があるとかないとか、日常でも使いますが、ことビジネスの金銭感覚という言葉は、少し意味が異なります。しかも、経営者と従業員の間でもそれは大きな違いがあります。
<経営者の金銭感覚>
1円でも100万円でも、自分の財布から投じてでも回収すると思えば出費の意思決定をする
<従業員>
1円でも100万円でも、必要と考えたら申請する
これが経営者と従業員の金銭感覚の違いというものです。
特に原資の少ない中小企業では、この感覚が生死を分けると言っても過言ではありません。
つまり経営者は、必要最小限の投資額で最大の効果を上げることを考え、金がないなら知恵を出して補うことで、投資対効果を上げるという姿勢、意識、考え方が、その船(会社)を輝かしい航海へ導くか、それとも沈没するかという明暗が分かれるわけです。
とはいえ、大企業でも起こりえます。かの日本を代表する航空会社さんが、一時破たんに追い込まれた時、外部の人間からすると、すさまじい「ビジネス金銭感覚のなさ」を感じたそうです。
「会社のものは、俺のもの。俺のものは俺のもの。」と言ったかどうかはわかりませんが、そんなような、空気があったようです。
ある経営者が言いました。
「1円の節約は1円の利益」
これは経営者の考え方というよりも、従業員の金銭感覚を少しでも経営者に近づけようとする努力だったのではないかと推察します。
私生活での金銭感覚も大事ですが、ビジネスにおいてのそれもまた、大事ですよね。
常に「自分の財布だったらどうするか?」と考えるクセをつけて、特に将来経営幹部を目指す方は、その感覚を自分に叩き込むことが必要不可欠ということですね。
- 2015/02/27
- 社長コラム
- 投稿者:葛西 伸一