ハラスメントが発生要因となる「3-GAPS」とは?
①現場所長は部下のA子さんに、
育ってほしいと思って次の言葉を投げかけました。
所長
「A子ちゃんさ、もうちょっと
責任感もって仕事やってくれないと、困るわ。
そんなことだから “ゆとり”
とか言われてしまうんだぞ。
はよ、仕事できるようにならんと、
へき地に飛ばされるぞっ(笑)」
A子
「えー やですー そんなのー(苦笑)」
②現場所長は部下のA子さんが、現場のアイドル的存在
であり、周囲の男性陣にとって癒しの存在であって
ほしいと潜在的に感じていたため、A子さんに対して
次の言葉を投げかけました。
所長
「A子ちゃんさ、部材を倉庫に移動して
おいてくれるかい?
ん?どうやったらいいかわからない?
それだったら、先輩のB介に手取り足取り腰とり、
教えてもらったらいいじゃないか(笑)」
周囲
「あっはははは、それセクハラっすよ!(笑)」
A子
「ですよね~ はい、そうします!(笑)」
[設問]
上記①②は、ハラスメントになるでしょうか?
それはなぜですか?
ディスカッション!
[正解]
①②ともにハラスメントです。
もし、①あるいは②いずれかを
「この程度はハラスメントではない」
「A子さんが嫌がっていないからハラスメントではない」
と思ったあなた!
あなたもハラスメントをしてしまうリスクのある危険サインです。
ハラスメントとは、いったい、どのような原因で起こるでしょうか?
・職位 (Grade)
・年代(Generation)
・性別(Gender)
上記3つのGの認識のギャップによって、ハラスメントは発生します。
この3つの1つでも異なる場合は、価値観や感性が異なる場合も多く、
「自分は平気でも、相手は平気ではない」
「自分は許しても、相手は許してくれない」
ことが多々あります。
「平気」「大丈夫」「常識」「許せる」のレベルは、
これら3つのGによって変わるのです。
ちなみに、
・所長の発言は、部下のことを想っての発言
・そこまで重い発言ではない
・A子さんは笑っているし、仲のいい間柄だから問題ない
という考えはとても危険です。
上司と部下という以前に、1人ひとりの人間同士であることを絶対に忘れてはいけません。
- 2021/09/08
- 社長コラム
- 投稿者:葛西 伸一