心理的安全性の大きな誤解!
よく見かけるようになりました。
会社の経営や組織の運営において、
「心理的安全性」のある組織づくりが
非常に重要視されています。
弊社のリーダーシップやマネジメント研修内でも触れていますが、
心理的安全性が担保されていることは、
それによって組織が利益を上げていくことに不可欠の要素です。
メンバー同士が忌憚なく意見を発することで、
多様な意見が引き出され、
組織の創造性を高めることができます。
しかし一方で「心理的安全性」は、
ストレスがない“ぬるま湯”のような環境という意味で
誤って使われることもあります。
では、心理的安全性の(誤解による)弊害、
にはどんなものが挙げられるでしょうか?
・メンバーが(組織の利益という目的を無視して)好き勝手なことを言う
・愚痴ばかり
・自分の都合の良いところばかりを擁護する
・相手や会社を批判ばかりする
これは、メンバーが心理的安全性をはきちがえてしまったケースです。
ある意味、民主主義の弊害とも言えます。
そこで、「自律と規律」が必要になってくるのです。
つまり、「会社のため、成果のため、仲間のために必要なことは、躊躇なく提案する」という、
当然の暗黙の規律(約束事)が大切なのです。
身近な事例を考えてみましょう。
オフィスの隣のビルの大規模修繕工事の騒音が仕事への集中に支障
きたしている入社5年目の社員のYさんが上司にこんな発言をしま
「隣のビルの大規模修繕の音が耳障りで、
私だけかとも思ったのですが・・・
電話でのやり取りが多く発生するBさんなども仕事に支障が出ているように
明日の会議で、皆さんの支障の度合いを聞いて、
仕事中のヘッドフォン着用などについて提案してもよろしいでしょ
Yさんの提案によって、一時的に在宅勤務を増やしたり、
一方、これが旧態依然とした組織で、大勢が無言で耐えていたとしたらどうでしょうか?
・・・なかなか言えませんよね。
仮に、課長にそれを言ったら、嫌な顔をされた。
一人だけ、わがまま言うなよ。
みんな耐えてんだよ。部長に言えないよ・・・などなど。
これが封建的な組織の、典型的な心理的安全性の低い職場です。
まとめると、
「心理的安全性が高い職場であり、
且つ、メンバーがその正しい意味を理解して行動できること」
全員がその行動がとれる組織こそ、真の「成果を上げる組織」だと言えます。
- 2022/03/03
- 社長コラム
- 投稿者:葛西 伸一