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ラテラルシンキング② ~ゼロからアイデアを生み出す!~

皆さん、こんにちは。講師の河野貴史です。
前回のコラムから少し間が空いてしまいました。

前回は、ラテラルシンキングと
ロジカルシンキングについて
「考える方向性が異なる」
ことをお話ししましたね。

今回はラテラルシンキングに取り組むに
あたって、どうやってアイデアを生み出すかを
考えていきたいと思います。

どれくらいのアイデア量が必要か?

ゼロから多くのアイデアを生み出すことは
可能なのでしょうか。
私たちは魔法使いにはなれません。
一方、工夫と努力次第で魔法使い「のように」
なれる可能性があります。

その手助けとなる手法がラテラルシンキングです。

いわゆる「エッジの効いた」アイデアは、
そうそう簡単に生まれるものではありません。

300個のアイデアを篩にかけて10個の候補を選び、
その中から優秀なアイテムが1つ出てくるかどうかと
いった程度いわば「千三つ」です。
(図2)

 

これは、私が研究職時代に体感した
数字にもマッチします。
労働災害に関する経験則として有名な
ハインリッヒの法則を
イメージするとよいでしょう。

 

この確率は、ハインリッヒの法則-1つの重大事故の背後
には29の軽微な事故があり、その背景には300の異常(ヒヤリ・ハット)
が存在する-とも一致するのかもしれませんね。

ではどのようにアイデア出しを進めていくべきなのか、個人、チームに分けて考えます。

個人での取り組み方

アイデアの芽を数多く生み出すことが大切です。
その際のポイントは、固定観念や制約条件に縛られないこと、
野放図に、勝手気ままに取り組むことです。

真似でも連想でも躊躇せず進めてください。

羅列、箇条書き、付箋紙、図表、とにかくアイデアを書き出しましょう。
イラストや写真で表現するのもお薦めです。この段階での「選別」は厳禁です。

チームでの取り組み方

参加者の多様な考え方に関心を持ち、
お互いをリスペクトすることが欠かせません。
他者のアイデアに違和感を持ったら、
それは多様性に向き合っているシグナルです。

10人10様の見方、感じ方、捉え方を、意識的に活用することが肝要です。

具体的には、参加者全員がフラットな
関係性に立ち、全てのアイデアを漏らさず
書き出すこと、アイデアを創造した人を
称えること、面白がってアイデアを
雪だるま式に増殖させることが大切です。

一方、アイデアを端から否定したり、
疑問を呈したりすることは厳に慎んでください。
原理追究や、ロジカルな説明の要求も避けましょう。

ラテラルシンキングは、アイデアの量を増やすことが目的で
あることを忘れないでください。もう一点付け加えるなら、
安心して発言できる場を創造する力、つまり
会議主導者のファシリテーションスキルも非常に重要です。

 

皆さん、いかがでしたか?
次回はラテラルシンキングツールと実施事例、活用上の留意点について
お話したいと思います。

弊社の研修でもこのテーマを「3Dシンキング研修」として実施しています。
ご興味ある方は、ぜひ本コラムを続けてお読みくださいますと幸いです。
またお気軽に研修開催についてのご相談もお待ちしております。

  • 2022/04/25
  • コンサルティング
  • 投稿者:講師 河野 貴史