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マネジメントの9割は自分との闘いである

私は、32歳で初めて7人の部下を持つ課長となり、

その後34歳でグループ最年少クラスの部長となり、

22名の部下を持ちました。

 

思い返すと、当時の私は今以上に未熟で、

その頃の私の部下は本当に災難だったなと思います。

 

さて、そんな私も時が流れて、

ピープルマネジメント歴は約20年となりました。

 

マネージャーとしては20歳でまだまだ発展途上ですが、

ここまでの20年を振り返り、

マネジメントで大事なことは何かを考えました。

 

多岐にわたるため、ひと言では伝えきれませんが…

もっとも伝えたいワンフレーズにするならば、

 

「マネジメントの9割は自分との闘いである」

 

という言葉に集約されます。

 

なぜ「自分との闘い」なのか?

 

それは、常に「律する・制する・鍛える」に

挑戦し続けなければならないからです。

 

具体的に解説していきましょう。

例えばこんなイメージです。

 

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■律する

時間管理:

(例) 重要な会議やプロジェクトのデッドラインを守るために、自分自身とチームのスケジュールを厳格に管理します。
例えば、毎週月曜日の朝に1週間の予定をチームと共有し、重要なタスクに優先順位をつける。

 

ルーチンの確立:

(例) 毎日決まった時間にオフィスに到着し、始業前に必ず30分間の計画時間を取る。
例えば、午前9時には全員が集まり、デイリースタンドアップミーティングを行う。

 

目標設定:

(例) 四半期ごとにチームの目標を設定し、その進捗を定期的にレビューする。
例えば、毎月の終わりにチームミーティングを開き、達成度を評価し、必要に応じて戦略を見直す。

 

 

■制する

感情のコントロール:

(例) チームメンバー間のトラブルやストレスの多い状況においても冷静に対処する。
例えば、重要なプロジェクトが遅延した場合、感情的にならずに問題解決のための具体的なステップを話し合う。

 

ストレス管理:

(例)自分自身のストレスを管理し、チームメンバーのメンタルヘルスもケアする。
例えば、定期的に1対1のミーティングを行い、各メンバーの状態を把握し、必要なサポートを提供する。

 

衝動的な決断の回避:
(例) 重大な決定を下す前に、データと意見をしっかりと収集し、冷静に分析する。
例えば、新しいシステム導入の際には、利点と欠点をリストアップし、チーム全体でディスカッションを行う。

 

■鍛える

継続的な学習:

(例)新しい管理スキルやリーダーシップ理論を学ぶために、定期的にセミナーやワークショップに参加する。
例えば、年に一度、リーダーシップトレーニングプログラムに参加し、最新のマネジメント手法を学ぶ。

 

フィードバックの活用:

(例)自分自身のリーダーシップスタイルを改善するために、定期的にフィードバックを求める。
例えば、年次評価だけでなく、四半期ごとにチームメンバーから匿名でフィードバックを収集し、改善点を見つける。

 

挑戦への取り組み:

(例)新しいプロジェクトや困難なタスクに積極的に挑戦し、自分の能力を試す。
例えば、新規市場への参入プロジェクトを率先して担当し、チームと共に目標達成に向けて努力する。

 

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いかがでしょうか?

これはほんの一例ですが、多くの挑戦すべき事柄があります。

 

チコちゃん風に言えば、「ボーっと生きてる」と、

これらの実現はまず無理ですね。

 

常に自分に果敢に挑戦できるかが重要となります。

 

もちろん、時に自分を休ませてリラックスすることも、

「制する」に含まれます。

 

 

大変なことも多いですが、これらの積み重ねによって、

マネジメント力は当然向上しますし、

なにより「人」として成熟していく実感を得られます。

 

ピーター・ドラッカーは、マネジメントが効果的に機能することで、

個々の従業員が自己実現を達成し、組織が社会に貢献することができると主張しています。

 

特に、彼の著書『現代の経営』や『マネジメント – 基本と原則』において、

マネジメントが労働者に尊厳と満足感を与える重要な役割を果たすと述べています。

 

「マネジメントの目的は、人々の強みを発揮させ、弱みを無意味なものにすることだ」

 

という言葉があります。

 

このような視点から見ると、マネジメントは、自身の人としての成熟に加えて、

人々を幸せにすることもできる手段であると私は解釈しています。

 

日々マネジメントに携わる皆さまもぜひ、

自分と闘い、ときに、自分に優しく、

日々の積み重ねによって、マネジメント力の向上を目指してください。

 

 

葛西 伸一

  • 2024/07/05
  • 社長コラム
  • 投稿者:葛西 伸一