Column & Informationコラム&お知らせ

  1. ホーム
  2. コラム&お知らせ
  3. コンサルティング
  4. メンタリングのご紹介

メンタリングのご紹介

こんにちは。講師の明田 晴広です。

皆さんは
メンタリング
あるいは
メンター、メンティー
という言葉をご存知でしょうか?

メンタリングは1980年代に
アメリカ合衆国の企業で導入されるようになり、
日本国内では、1990年後半より、主に外資系企業中心に
メンター制度として導入されています。

以前、私が勤務していたGEヘルスケアジャパン
でも2000年前後から導入されていました。

私自身はBCMA認定キャリアメンター®の資格を取得し、
メンターとしても活動しています。

実際にメンターとしてセッションを進めていくと、
メンティーの方が気づきを得て、表情や話し方が少しずつ
変わっていくのを実感することができます。

人は他人から何か言われてもなかなか変われないものです。
例えば上司の立場からすれば、部下にこうなってほしいと
思うかもしれません。

そんな時、部下に対して
「こうなってほしい」
「ああなってほしい」
と直接言ってもなかなかその通りには変わってくれません。

頭ではわかっているのですが、他の方法を知らないので
直接言いたくなってしまいます。

私も部下に対して隔週で1on1を実施していた時期も
ありましたが、今、思えばあまり効果的とは言えませんでした。

そんな時に役に立つのがコーチングやメンタリングといった手法です。
あの時メンタリングやコーチング技術を身につけていれば…と
今ならもっと有意義な時間にできたのに、と思います。

そこで、ここではメンタリングについての簡単な
ご紹介をさせていただきたいと思います。

メンタリングというのは、傾聴、承認、質問、助言と
いった技術を使い、
双方向の対話を通じて相手に
気づきを与える人材育成方法の1つです。

 

教える側をメンター、学ぶ側をメンティーと呼び、「こうするべき」
といった従来型の「指導(インストラクション)」とは異なり、
「どうしたらより良くなるのか」を一緒に考えて学ぶ側に気づきを
与えるのがメンタリングの特徴です。

メンタリングセッションというと、何らかの知識を教えてくれると
勘違いされる方がいますが、実際にはメンティー自身が考えて問題を
解決する手助けをするためのものです。

メンタリングと似た言葉にコーチング、カウンセリングがありますが、
それぞれ以下のような違いがあります。

メンタリング

・目的: 後輩や若手社員の成長を支援し、キャリア開発をサポートすること
・特徴:メンターは、自身の経験や知識に基づいてメンティーの成長を促します。仕事に関する悩みだけでなく、キャリアプランや人生設計についても相談に乗ります。

コーチング

・目的:目標達成を支援し、パフォーマンス向上を促すこと。
・特徴:コーチは、クライアントの潜在能力を引き出し、目標達成に向けて具体的な行動計画を立てます。メンタリングと同様、クライアント自身が答えを見つけられるように傾聴、承認、質問といった技術を使います。

カウンセリング

・目的: 心理的な問題や悩みを解決し、心の健康を回復させること。
・特徴:カウンセラーは、専門的な知識と技術を用いて、クライアントの心の状態を深く理解し、問題解決を支援します。過去の経験やトラウマなど、心の奥底にある問題に対処します。

メンタリングで重要なことは、メンティーが持っている
本当の課題や気づきを引き出した上で知識や経験を提供する
ことにあります。

そのためメンタリングには2つの重要なスキルが必要です。

1つは信頼関係を構築して話を深めていく「ディープカンバセーション」で、
もう1つは助言を与える「アドバイス」です。

ディープカンバセーション

ディープカンバセーションは単なる情報交換や課題解決を超えて、
メンティーの心の奥底に触れ、自己成長を促すための深い対話です。
そのためにはメンティーとの間に信頼関係を構築しつつ、傾聴、承認を
しながら効果的な質問を投げかける事で話を深めていく必要があります。

効果的な質問としては、メンティーの考えを拡げたり深めたりするのに

役立つ質問があります。例えば

「5年後だったら?」
「あなたが〇〇の立場だったら?」
「それって具体的には〇〇ですか?」
といった時間軸や視点を変えた質問や

「色で表すと何色ですか?」
といった五感を使った質問
「だいたい何%ですか?」
といった定量化の質問などです。

このような質問を通じて、メンティーは頭の中が整理され、考えを深めることができます。

アドバイス

アドバイスは表面的な事象に対するものではなく、
ディープカンバセーションを通して得られた課題の本質
に対して行うことが重要です。指示ではなく、メンターの
経験や知識として助言を行います。

このため、アドバイスの量は全体の3割以下が理想です。
すぐに助言するのではなく、関係が十分温まってから
短い文章でポイントを押さえて伝えます。
メンティーが自ら考えるプロセスを妨げないことが大切です。

このようなメンタリングセッションを複数回行うことで、メンティーは気づきを得て、
自分自身が変わっていくきっかけをつかむことができます。メンタリングやコーチングは
近年注目されている1on1ミーティングでも威力を発揮するスキルです。

ご興味のある方は、ぜひこれらのスキル獲得に挑戦してみてはいかがでしょうか?

また弊社ではコーチング研修を実施しています。
ご興味のある方はぜひお気軽にお問い合わせください。

  • 2024/11/11
  • コンサルティング
  • 投稿者:講師 明田 晴広