若手が管理職を目指すべき理由
という報道を目にすることが増えています。
実際に、先日30代後半の方々に
「管理職になることをどう思いますか?」と尋ねたところ、
多くの方が以下のような意見を述べました。
・残業代がつかなくなる
・責任が重くなる
・若手の育成が大変そう
・・・
一方で、
「出世して偉くなりたい」「管理職になって収入を増やしたい」と
考えている方も一定数いました。
つまり、すべての若手が管理職を敬遠しているわけではありません。
ただ、時代の変化とともに、
管理職への意欲が低い若手の割合が増えているのは事実です。
株式会社パーソル総合研究所が実施した
「働く10,000人の就業・成長定点調査 2024」によると、
「現在の会社で管理職になりたい」と回答した人はわずか17.2%。
2021年の24.0%から3年間で6.8ポイントも低下しています。
また、女性が管理職を敬遠する理由として、
・家庭と仕事の両立の難しさ
・ロールモデルの不在(特に管理職の多数が男性)
なども挙げられます。
しかし、男女問わずに、
管理職への敬遠は「食わず嫌い」の可能性もあります。
英語のことわざに
“Don’t judge a book by its cover.”(表紙だけを見てその本を判断するな)
という表現がありますが、
まさにこの状況に当てはまるのではないでしょうか。
個人的には、若手にはチャンスがあれば、
「管理職を目指すべき」とお伝えしたいと思っております。
その理由を以下に述べます。
1.モチベーションの維持と組織貢献でWin-Winへ
リーダーの仕事のひとつは、後進を育てることです。
後進を育てることは、もっとも難しい仕事のひとつですが、
それを成し遂げたときの喜びは大きいものです。
私の会社員時代のキャリアはほとんどが営業畑でしたが、
自分で1000万円の注文を1人でとってくるよりも、
部下3人に、一人当たり1000万円の注文がとれるように指導や支援をし、
合計3000万円を取ってきた方が会社は当然嬉しいわけです。
また、部下が3000万円の注文をとってきたら、
それは上司の手柄でもあります。
なにより、私の場合には、自分自身で受注したことも嬉しかったですが、
部下が受注したときは、なんともいえない高揚感があるのです。
それが、自分を採用してくれて、
働く場とお給料を提供してくれた会社への恩返し
にもつながると考えていますし、
自分も部下も会社もWin-Win-Winになると信じています。
2.自己成長の機会
管理職になると、責任を負うだけでなく、
時には批判を受けることもあります。
何より、唯一の正解がない仕事ばかりです。
そのため、常に内省しながら試行錯誤することが求められます。
しかし、この「内省の連続」こそが、
自分自身の成長につながります。
決まり切った仕事をしっかり進めることも重要ですが、
後進を指導・支援することで新たな課題に直面し、
それを乗り越える過程で成長するのです。
私自身も、営業担当をしていた時代よりも、
管理職になってからのほうが圧倒的に学びが多く、成長実感があります。
管理職というステージに上がると、見える景色が変わります。
まるで登山のように、山のふもとや中腹からは見えなかった景色が、
上に登ることで見えてくるのです。
3.中長期的な経済的メリット
(この項目については、次回のコラムで詳しくお伝えします! 乞うご期待!)
管理職になること、
さらにはそれを遂行して成果を出すことは容易ではありません。
しかし、その分得られるものも大きいのです。
ぜひ、管理職という表紙だけで敬遠するのではなく、
管理職という新たなステージに挑戦してみてください!
- 2025/02/05
- 社長コラム
- 投稿者:葛西 伸一